2013年度 理事長メッセージ

事業計画

  1. 郷土のたからを調査・検討し、形にしていく事業の企画・実施
  2. 郷土の歌を発信していく事業の企画・実施
  3. 次代を担う子ども達との繋がりを醸成していく事業の企画・実施
  4. JCとの積極的な繋がりを醸成する
  5. 一般社団法人としての確かな一歩、堅実なLOM運営
  6. 会員拡大

はじめに

2004年7月13日、新潟県中越地方ならびに福島県会津地方を襲った集中豪雨。普段はその清流が心に平静を、その豊かな水量が拡がる肥沃な大地を、そして命を潤す信濃川。その水系にある五十嵐川・刈谷田川・中ノ口川の堤防決壊。自然がもう一つの顔を見せる。 瞬く間に日本国、とりわけ新潟県を襲い甚大な被害をもたらした。いつもであれば、悲しい事象に心が折れ気持ちが沈むばかりであるが、不運にもそこには義姉の生家があった。

発災後、すぐにでも現地に駆けつけたい気持ちはありながら、家業に差し障りがあると考え、急ぎの仕事を済ませることに2日を要した。そして現地入りした私に衝撃が走った。一つは、現地の散々たる状況、自然の脅威である。そして、もう一つは、先に現地入りしていた兄と共に復旧に向けて汗を流してくれている方々が既にそこにいたこと。のちに話を伺うと諸事情がありながらも、全てを振り切って駆けつけてくれた、兄の仲間たち、JCの同志である。親族でありながら仕事を優先させた己の小ささに愕然としたが、それ以上にこのような組織があることへの誇り、そして憧れ。「いつか共に活動ができれば!」私とJCが近づいた瞬間である。それでも、その時は少し先の話であると思っていた。

40歳で卒業を迎える組織、JC。4歳上の兄は常々、自身が卒業する一年程前に私を入会させようと目論み、私も来るべきその日を、ある種心待ちにしていた。2005年、再度新潟県を襲う災害に心を痛めていたある日、家族に激震が走る。8月の暑い日、兄の死である。様々なことが一気に押し寄せる。家業を共に営んでいた兄の不在、そして慣れない責務の増加は、時間のみならず、いつしか心の余裕を奪っていく。しかし、失うばかりの日は長くは続かない。一年後の夏、過ぎ去りし日を偲び集いし多くのJAYCEEの存在が、その心意気が、一度は入会を断念せざるを得ない状況にいた私を一気にJC入会に引き寄せる。 「JCの絆は凄い!」その歳の終わり頃、いよいよその門を叩いた。

2011年、3.11東日本大震災、同年7月末に再度新潟を襲った大水害。今度はJAYCEEとして、そこに身を投じ活動をすることになる。そこで耳にした本当の「ありがとう」。 そう、私があの時言いたかった言葉。2013年度、理事長という重い責務を負うことでしか言えない「ありがとう」を心の底から叫ぶ。

人と地域の繋がりを創造する

新津の街中から一駅離れたところに住まいを移して20年が過ぎた。たまに昔を懐かしく思うことがある。子どもの頃は何より夏が、夏まつりが待ち遠しかった。夏まつりが近づいてくると皆が待ちきれないと言わんばかりに練習に勤しむ祭り囃子が至る所から聞こえ、途端に街は祭りムード一色になる。時には参加を自重した時期もあったが、しかしそこに行くと必ず仲間がいた。そして何より準備を取り仕切る近所の大人がいた。間違ったことをすれば当たり前の様に怒られる。地域が子どもを育て、子どもたちの笑い声が大人を、そして地域を活気づけ心豊かにする。そこには家族間とは異なる繋がりが存在する。希薄になりつつあるとされる人と地域の繋がり。再興の切り札は祭りが担う。

我がまちには様々な祭りがあるが、にいつハロウイン仮装まつりもその一つ、今年で7回目を数える。年々人の和を拡げるこの祭りを更に活気溢れるものとするには、周りから育ててもらう仕組みづくりが必要であると感じている。様々な祭りを繋げるもの、人の想いを掛け合わせるには求心力が必要である。かつては我がまちにも全国有数の花火大会があった。不慮の事故に不景気が相まって無くした花火の輝きが地域を活気づける起爆剤になる。儚くも眩しい花火のように人を惹きつける事業を展開したい。これは我々青年がやらなきゃならない。

2012年度、新津青年会議所55周年記念事業として作り上げた新津郷土の歌。地元の中学生達と新津を愛する熱き歌い手「落合みつを」氏と共に郷土を巡り、そこで溢れ出る想いを詩に込めた。郷土の魅力に触れ、本事業に身を置くことの意義を考え真剣に向き合ってくれた中学生達。活動の根源を明るい豊かな社会づくりとする我々JC。各々の横の繋がりと、地域民へ発信することにより生まれる世代を越えた縦の繋がり。横と縦の繋がりを歌を介して紡いでいく。まずは、一本ずつ強い繋がりを創ること、そしてそれを紡ぎ合わせていくことが、連綿とした確かな地域づくり、郷土愛へと導く。

先輩達から受け継いできた事業がある。一つは「わんぱく相撲」。地元小学生が「わんぱく力士」として裸と裸でぶつかり合う。私は「わんぱく力士」達が土俵上で繰り広げる取組、その初々しさ、清々しさに魅了された一人である。相撲は元来神事であり、健康に恵まれたものが神前でその力を尽くすことで、神々への敬意を表すもの。故に礼節に重きがおかれ、いわゆる日本人らしさに触れる絶好の機会であると考える。もう一つは里山における活動。豊かな新津秋葉丘陵の環境は、保全し共生していくこと、郷土の魅力に触れることのみならず、これからは教育の場としても大いなる可能性を秘めている。いずれの事業も活力ある次代へと繋いでいくために、社会生活に必要な徳性の涵養の場として今年度も継続して行う。

JCとの繋がり

2008年12月1日に施行された公益法人制度改革に伴い、自らが属する組織と真剣に向き合った結果、私たちは今年度より「一般社団法人 新津青年会議所」として新たな一歩を踏み出す。そのためには更なる自律と着実な足場固めが必要である。

どの世界にも通じ得るが、特にJCは参加しただけその恩恵に与る可能性が拡がるように思う。目にするもの感じるもの全てが有益とは言い切れないが、崇高なビジョンを掲げるJC活動は、恐らく多くのプラスの刺激を与えてくれる。入会以来、JCの公式事業の日程が決まると、新しい年度の手帳に真っ先に予定を書き込む。そして、予定の通りに県内外の様々な事業に参加していくうちに各地に仲間が増える。気が付けば、その仲間達の存在が躊躇する私を自然と参加へ後押しする。各地で活動をしている同志と触れ合うこと、地域を想う人たちとの出逢いは、新しい扉を開ける手助けをしてくれる。今年度はJCとの繋がりが多い年。他を知ること、感じること、そこで本気になっている方々に触れることができるチャンスを是非生かしたい。

会員拡大はJC活動における永遠のテーマである。JAYCEEとしてどのように地域と向き合ってきたか、どのようにJCと寄り添ってきたか。そして自らの言葉でどのように想いを伝えることができるか、感じてもらえることができるか、入会に導くことができるか。詰まるところ会員拡大は、そこに懸ける情熱はJC活動そのものであるように思う。これからのJCとの繋がりを確かなものとするために、そして更に強くあるために、皆でこの活動を共にする。

結びに

高い壁が目の前に立ちはだかったとき、ただその前に呆然と立ち尽くすか、何も準備もせずに動かないでいれば、恐らく飛び越えることは難しいだろう。しかし、常に壁があることを想定し、走り出していたとしたら、助走をつけていたとしたら飛び越えることができるかもしれない。そのためには、どのくらい準備が必要なのか。明るい未来を思い描き常に率先して考え行動する組織でありたい。

二度とない人生を、そして二度とない2013年度を
最高の仲間と共に精一杯突っ走る、成就の花ひらくまで